技と聞くと、難しく感じます。ブライダルの当日撮影をしていた頃、よく、技を教えて欲しいと言われていた。ないよ、そんなん。ブライダルスナップは技術よりも感じとる心と、集中力です。勿論様々な表現手法を持つフォトグラファーは決断の速さが違います。私は今、ブライダルスナップを離れ、ブライダル広告に生きる場所を移しました。勝つために技が必要な場所です。
約17年前にある写真家に言われた言葉があります。鉄砲一つで戦いに行く気か？その言葉は自分の考えの無さ、浅はかさを突いた言葉でした。根拠のない自信。
私より上手い人はたくさんいて、カメラマン人口も半端なく多く、みんなが何でも撮れます！みたいな混沌とした世界で誰が私を相手に仕事をしてくれるでしょうか、。その言葉は今でもそんなスタッフに話します。
技。
私の技は職人技のようなものではありません。10年かけて研ぎ澄まされた技ではなく、10年かけて思いついた技、です。技は遊び心にあります。 こんな事が出来れば凄いのに、というドラえもんの世界です。思いつけばやってみる。思いつくために毎日閃きを待つ状態。
でも堅い頭には無理な話です。遊び心は私の仕事にはとても大切です。たくさんの技を作りました。不完全なものもあります。これもまたいずれ紐解きます。
技を遊び心の中から生み出すことで私の撮影スタイルは大きく変化しています。
まだまだ技術的に難しい課題もたくさん存在します。自分の思い描いた描写を残せるようにするまで遊び心を持って楽しく悩みたいと思います。
少しだけですが、今不完全な技に Brind Lightなるものがあります。設置したライトをパソコンではなく写真で消してしまうものです。
笑い話ではなく、真剣に考えています。完成すればまたその写真をアップします。