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2013年11月30日
5年振り位のアスタープレイス様広告撮影
 懐かしい。大阪の喧騒の中にあり、これほどガーデンに緑とプライベート感のある会場はないだろう。バンケットはふたつ。広いウェイティングもあり、それぞれにガーデンが備わり、その間に大聖堂がある。大聖堂ブームが起きてからだいぶ時間は経つがアスタープレイスさんの大聖堂のこの圧倒的な迫力は大阪にいる事を疑う事になる。
 ポジフィルムの頃から撮影をしているこの会場で久しぶりに撮影をする事になった。写真の観点で話をしていくと、高砂、円卓、ホワイエ、ガーデンの4層となり、見た目の色温度は3400Kから5500K位まで段階的に変化する。同時に露光差は8絞りに近く、この二点の問題をどの方法で解決していくかが焦点となった。方法は何種類もあり、正解と言える答えはなく、私はベースの光を半逆光でイメージし多灯ライティングでナチュラルさと色温度の差を半減させることにした。直射日光の入る会場であるため多灯の中に一つ直進性を持つ光を入れている。
 私のライティングはベースの光を決めた後、パートに分けたライティングをして行く。細かくパート分けされた光は撮影の段階で半分調和され、後の半分はパソコンで調和させる。天井に蛍光灯間接照明がある式場さんは特にパート分けを丁寧にして行かなければ思い描いたイメージにならない。Photoshopでいじり倒す、みたいなことはしたくなく、写真画質として残したいと模索してきた結果である。
 カメラマンにはみんな培ってきた技があり、経験に裏付けされた答えもある。 その中で私は流儀を持ちたくないと思う。技は素晴らしいものであり、有効でもあるが、新しい技を作りたい願望が増え続ける。
 今回の話しのコアはここにあります。
 この場合どうすればいいのだろうか、。
追い駆けるイメージにはあり得ない想像力のなせるものがあります。それを実現させるために試行錯誤を繰り返す。パソコンを前に頭を抱える事もあるが全ては未来のため。今の自分にいい評価を下せば進歩はなく、悩みの中で苦しむ事が私が写真を撮る、ということです。
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ASTOR PLACE