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2013年08月19日
会場撮影のLightingのイメージ
 私の一番の独創的な分野の話。たくさんのクライアントから撮影依頼を受け、撮影をする時、様々な会場設備に出会います。最新の設備による最先端の照明が施されたパレスホテルさんのような会場は稀です。現在、照明のプロフェッショナル職種もあるので今後加速度的に照明の大切さは広がっていくと思います。
 私の撮影も照明は写真の結果を大きく左右します。モデルについては前に少し書きましたが今回は会場でのLightingの考え方です。
 ライトには3次元の方向性があります。上と下を結ぶライン、横から横に結ぶライン、上横と下横を結ぶ斜めのライン。基本上下は会場や部屋に設置される通常の照明。横を走る光は殆どが自然光。斜めに走る光は撮影段階で作る(置く)場合が殆どです。最初のライトを決める時、当てる強さや結果としてのイメージを含めどのラインを主体に作るかを考えます。例えば上下のキレイなスポットで照明された会場を斜めからの強い光で混在させると雰囲気は一気に壊れます。強い照明をいれて色温度を安定させる方法も使いますが、私の光は雰囲気の中に調和させます。ストロボはこう使う、タングステンはこう、そんな流儀を持った時点で技術的進歩はなくなり、写真は固まり始めます。
 一つ目のベースライトが決まれば、奥側から光を作って行きます。最奥側の壁は最後です。元々の雰囲気を壊すことなく、あくまで調和を意識して丁寧に1灯ずつ光らせ設置していきます。ストロボであれば1灯ごとにテストですね。複数灯一気に付ければ何がどう干渉しているか見えなくなります。ライトは1灯ずつ、です。
 奥側から手前に来たLightingは手前の調和に入ります。それが終われば、正面の壁、柱、天井に入ります。つい見落としがちな場所ですが全体とのバランスを整えます。あくまで、スタンダードの話です。
 
 でも ここから先があるんです。光を変換します。
 光は変換して使うものです。キツイ影や柔らかなHighLight、照射範囲のエッジのナチュラル化などです。ここにAve Studioの編み出した新技があります。たくさんの笑わせるネーミングが付けられ、楽しい現場環境も生まれます。 何故この写真が?この写真のすべての光がライティングされたものだからです。

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ザ・ロイヤルクラシック姫路