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2013年08月24日
広告撮影の青空合成について
 青空合成がとても多い。実写で青空を描き出しても雲の状態を変えて欲しいと依頼が来る。全体で調和を計った青空の明るさでは駄目で、もっと濃くして欲しいと依頼がくる。リゾートの青空をはめ込めば、上品な青空が希望と依頼がくる。
 様々なクライアントからのオーダーを反映させているうちにいつの間にか青空を作ることがとても上手くなった。
 青空には大きく3種類ある。リゾート、外資ホテル、ナチュラルの3種類。私はいい空があれば撮影をし素材にしている。雲のディテール、広角系、標準系、順光、逆光と素材を作っている。これを撮影した画像に一番合うものを選び、合わせていく。
 空の部分にある不要なものをまず消しておきます。描画モードを乗算で使うケースが多いため。空を基本白系で現れるように現像し、選択範囲を色域か何かベストなものでとります。選択範囲を調整し、なるべく自然になるようにします。マスクをかけた青空を反転し細かい葉、細かい街並、山などが境目にある場合描画モードを乗算に変えます。粗い境目をやや小さめの、流量を極端に下げたブラシで均していきます。これでほぼOKですが、ここからです。
 色相彩度から青をピッカーでとり、彩度を上げていきます。合わせて輝度を上げて画像に合う適正なバランスで止めます。これがType1。彩度を上げて輝度を下げる。これがType 2。こっちはハワイの部屋の写真に見られる黒い青空になります。1の方は画像にもよるが、外資系のホテルに使われている高級ぽい空と変わります。これが調整の最初の段階。
 2段階目はレベル補正で空の下部分にグラデーションを入れていきます。グラデーションツールではなく、私はブラシで絵を描くようにイメージしています。イメージに近づけば、3段階目、トーンカーブです。思い描いた通りに明暗とコントラストを調整します。そして4段階目、彩度を下げたくなかったので青空のレイヤーを削っていませんでしたが、ここでより自然に見せるため、写真に合わせて下部に大きいサイズのブラシでブラシサイズ円の外を使い僅かずつ削ります。
 私の青空はいつも4段階です。慣れればはめ込み所要時間5分です。
 レタッチをされる方は各々方法を持っています。方程式はないのですが、私が目指すのは綺麗なはめ込みではなく、主役でない青空で、それは写真に調和したものでなければならない、写真です。
 013.jpg ザ・ジョージアンテラス